初めてご来院の方へ
歯は痛いところを削って詰め物をして終わり、ということでは、本当の意味でのお口の健康は保たれません。なかの歯科・こども歯科クリニックでは、痛む歯や気になる部分を治すだけの対症療法ではなく、予防を重視し、全体的な治療(全顎治療)をおすすめしています。
全顎治療では、むし歯や歯周病で崩壊してしまった歯や噛み合わせを、インプラント・矯正歯科治療・審美歯科治療などによって改善させていきます。お口の状態を悪化させる原因そのものを取り除き、より快適に生活ができ、良い状態を長持ちさせるための治療です。
当院の方針を理解して頂き、しっかり治療していきたいとお考えの患者さまには、責任をもって長いお付き合いをしていきます。
管理栄養士が在籍!内科とも連携し、全身を管理をしています
なかの歯科・こども歯科クリニックでは、お口の中だけでなく全身の体調不良や症状などもお聞きしています。患者さまの全身の健康管理をサポートするために、内科と連携し、歯科治療に取り組んでいます。
生活習慣病の疾患をお持ちの患者さまは歯周病が悪化しやすく、歯周病の患者さまは糖尿病など、生活習慣病の悪化が見られるというデータがあります。お口の状態を見て、糖尿病の疑いがある患者さまには内科の受診をお勧めしたり、連携のある内科へのご紹介を行っています。
また、管理栄養士も在籍しているため、患者さまの生活習慣や食事のアドバイスなども行っております。
MTMプログラムに沿った診療
MTMとは?
初診時に様々な検査を行い現状のお口の状態を診査、診断をします。その結果に基づいて患者さまお一人お一人に合わせてむし歯や歯周病の予防プログラムを計画し、最小限の治療、定期的なメインテナンスを行っていく一連の流れのことをMTM(メディカルトリートメントモデル)と言います。
当院ではMTMプログラムを元に、定期的に同じ検査を継続し、患者さまの歯やお口の状態をずっと見守っていきます。
継続してお口の状態を見ていきます
治療によってお口の状態が改善したことがわかるように、そしてその後のメインテナンスのためにも、患者さまには同じ検査を継続的に受けていただきメインテナンスを行います。
この検査とメインテナンスの重要性をご理解いただいた患者さまの生涯を通じてお口の健康を見守っていくことが私たちの仕事です。
なお、お子さまの場合も同じ検査を行いますが、歯周基本検査は行いません。
小さい年齢のときから健康な歯を守り、歯を削ったり、被せ物をしたりしなくてすむことを目指しています。
診療(MTM)の流れについて
1.初診(検査1)
当院では治療を始める前に様々な検査を行っています。そして、検査結果をもとに治療方針を立てていきます。
たとえば、歯の状態が悪い人は、まず良い状態にするための治療が欠かせません。良い状態に戻してから本格的な治療を行います。
なぜその治療が必要か、患者さま自身に納得していただき、ていねいな治療を行います。
治療によってどのようにお口の状態が改善されたのか、治療後はどのようなケアが必要かをご説明しながら、お口の状態の変化を継続的な検査で見ていきます。
- 問診
気になるところなどのお話をお伺いします。 - 口腔内診査
お口の中の状態を確認します。 - 口腔内写真の撮影
客観的にお口の中を見て頂くために、お口の中を専用のカメラで撮影します。正面、右側、左側、上顎、下顎と、様々な方向から写真を撮影します。
- レントゲン撮影
むし歯や歯周病の診断、治療されている歯の確認、歯石の付着状態等を調べるために、歯の本数に応じて、必要な枚数を撮影します。
お子さまにも安全な被ばく量の少ないレントゲンを使用しています。
CTは、コンピュータによって人体の断面写真を撮影し、体の組織を詳しく解析する医療用診断機器です。
当院では高精度で安全な歯科用CTを導入しており、必要に応じて撮影を行います。 - 歯科医師によるお口の確認
- 応急処置(必要な場合のみ)
痛みがある、噛めないなどの、すぐに治療の必要な場合(緊急の場合)は治療を行います。
血圧計
初診検査時と外科処置の場合、血圧を測っていただきます。
自分では認識していなくても、隠れ高血圧の方もいらっしゃいますので、しっかり患者さまの健康状態を把握していきます。
~初診当日の治療の流れは以上になります~
2.検査2
- 唾液検査
むし歯のなりやすさを調べます。
むし歯の原因となる細菌(ミュータンス菌)やむし歯を進行させる菌(ラクトバチラスキン)を培養し、判定に役立てます。
※材料代として別途4,000円を頂いております。 - 歯周病の検査
歯周病の進行状況を調べます。
歯と歯ぐきのすき間(歯周ポケット)の深さや出血の程度を測定します。
また、歯周病の程度や、今後どのように進行していくのかを診断します。(OHIS:歯周病リスク診断) - 磨き残しの検査・TBI(歯磨き指導)
専用の染色剤で歯に色を付け、磨き残しの確認を行います。 磨き残しがあるとその部分が濃く反応します。
磨きにくい所や磨き残しが多い所を確認し、歯磨き指導(TBI)を行います。 - CTの撮影(必要な場合のみ)
歯の根、顎の骨、親知らずなどの状態をより詳しく調べるための三次元的なレントゲンです。
3.説明1
今のお口の状況の説明、唾液検査の結果やむし歯の予防について説明をします。
4.説明2
歯周病の検査結果、治療や予防についてを説明します。
集めた資料はお口の健康手帳にまとめて、詳しく説明します。
まずは自分のお口の中、むし歯、歯周病について理解することから始めましょう。
5.初期治療
病気(むし歯や歯周病)の再発を防ぐために歯科衛生士によるお口の環境を整える治療と歯周病の治療を数回に分けて行います。
プロフェッショナルケア
歯ブラシでは落ちない汚れ(バイオフィルムや歯石)を取り除きます。
セルフケア
患者さまご自身で病気の予防をして頂くため、お家での口腔ケアの方法、食事などの生活習慣の指導を行います。
6.再評価1
初期治療により、健康な歯ぐきを取り戻せたのか、むし歯の原因は取り除けているのか等を確認します。
- 口腔内写真の撮影
- レントゲン撮影(必要な場合にのみ)
- 歯周病の検査
- 磨き残しの検査・TBI(歯磨き指導)
- 検査結果と今後の治療の説明
7.治療
お口の環境が整ったところで、歯科医師による病気(むし歯や歯周病など)の治療を開始します。
お口の環境が整っていると、病気になりにくくなるだけでなく治療の精度が上がります。
検査結果をもとに治療計画を立てます
検査結果をふまえて、患者さまにはモニターを見て頂きながら、院長が全体的な説明を行い、具体的にどのようなケアを行っていけばよいかを歯科衛生士がご説明します。
そして、患者さまのお口の環境を整えた上で、最適な治療計画を立てます。治療を進めていく中で、患者さまのご要望により計画を見直す場合もあります。
見た目にはきれいで問題がなさそうな歯でも実は菌がたくさんいて、2~3年後には歯周病などに冒される危険性が高い患者さまもいます。危険が予想される場合は、プラークコントロールを行ったり菌を減らしたりする方法をご紹介します。
こうした予防をしっかり行うことが、お口の健康維持にとって大切なのです。
8.再評価2
すべての治療が終わったら、再検査を行います。
- 唾液検査
- 口腔内写真撮影
- 歯周病の検査
- 磨き残しの検査・TBI(歯磨き指導)
- レントゲン撮影
前回の検査結果との比較を行い、今後の予防方法について改めて説明します。
9.メインテナンス
治療が終了したら、お口の環境に応じた間隔で、定期的なメンテナンスを行います。
- 問診
- 口腔内診査
- キャンサースクリーニング(口腔がん検診)
- 歯周病の検査
- ホームケアの確認
- プロフェッショナルケア
- フッ化物の塗布